カウンセリング サービス

* カウンセリング・サイコセラピーについて *

私たちは人生のあらゆる場面で、いろいろな心理的なチャレンジに直面します。それは多くの人が経験する予測できるものだったり、突然危機としてやって来たりします。たとえば、親からの自立、就職、進路決定、留学生のホームシックなどは前者、交通事故、レイオフ、テロ被害などは後者に当たります。また人間である以上、孤独感にとらわれたり、様々な失敗や失恋、大切な物や人を失うこともあるでしょう。カウンセラー・サイコセラピストは相談者の(クライアントと呼びます)そういった問題や苦痛を和らげ、直面した危機を解決する援助をします。またそういった困難を乗り切るだけでなく、クライアントのすでに持っている長所、能力を最大限に活用し、人間的、心理的成長を図るお手伝いもカウンセラーの重要な役割です。たとえばキャリア開発、人間関係、恋愛関係をよりよくするスキルアップ、意思決定、自己主張、問題解決能力の向上の指導も含みます。アメリカではカウンセリングは自己啓発のツールとして広く利用されています。

* 主な相談内容 *

海外赴任・留学生活サポート

アメリカ文化、新しい人間関係の適応

配偶者、パートナーのキャリアトランジション

日本人アメリカ人同僚、上司との関係

ストレス管理

大学生活への適応

就職・専攻の選択

教授とのコミュニケーション

英語力の悩み

ホームシック

学習習慣・能力に関する悩み

帰国後、将来に対する不安

疎外感

上記に加え、一般のメンタルヘルスに関して

不安・恐怖感・心配・神経質

うつ病

睡眠障害

集中力の欠如

拒食・過食、体重・体型に関する悩み

自尊心・自信

アルコール・薬物などへの依存

失恋、大切な人との別れ,死

心身症・自律神経失調症

(医者にはどこも悪くないといわれたがどうも体の調子が悪いなど)

健康に関する悩み

(不妊・不妊治療のストレス、難病宣告・闘病生活など)

恋人・配偶者・友人・ルームメート・家族との関係

国際結婚

アイデンティティー

Developmental: 私って何?

Bi-racial:私は何人?

Sexual:私・僕ってゲイ?

レイプ・セクハラ等の被害の経験

性に関する悩み

* どうやってカウンセリングは始まるの *

普通、1回目のセッションで(初回面談はインテークといいます)、カウンセリングに来た理由や問題点を明確にします。そしてゴールを設定し、それに向けて適切な方針を決めます。(インテークに、さらに1-2回のセッションが必要なときもあります。)インテークでは、特にクライアントの現在の状況、家庭環境、生い立ちなどが質問されます。

かなり個人的な話をすることになりますが、アセスメントと方針を決めるのに大変重要なことなので、オープンにお話をしましょう。ただし、これだけは話せない、話したくないということがあればクライアントの意思を尊重します。カウンセリングが始まると普通、週に一回、50 分のセッションで行います。

以上はシアトルのダウンタウンのオフィスに来ていただいての場合ですが、その人の事情により、またはこちらの判断で電話でのカウンセリングが可能と思われたときは、電話でも行います。ただ、こういうケースはまれです。

* Dr. こうづのカウンセリングのアプローチ *

サイコロジストは臨床心理の理論に基づいてカウンセリングを行います。私の場合は、専門的に言うと認知行動療法を中心に、ヒューマニスティック、実存的、ゲシュタルト療法などを用い、個人個人のクライアントの性格、ニーズに合わせ統合的にアプローチします。

たとえばうつで悩んでいる人の場合、感情、自分や他人に対する思い込みや思考パターンなどを探り、変えることを試みます。また、いかに悩みの元になる感情、行動や人間関係などが生じてきたのか理解したうえで、自己の行動パターンを改善したりします。さらに感情をコントロールする方法も学びます。できる限りの範囲で宿題が出ることもあります。

また、同じ症状でもそのクライアントに合わせて、違ったアプローチをとることもあります。例えば、自分の事を話すのが苦手なクライアントと絵を通して話を進め問題解決の手立てとしたこともあります。要は、こちらの一定のパターンを押し付けず、一人一人の個性に合わせ、一緒に進めていきます。

カップルとのカウンセリングではコミュニケーションのコーチングや、パートナーの生い立ちを探りそれがいかに現在の問題にかかわっているかを理解したり、問題解決の話し合いのお手伝いをしたります。さらに、希望によっては、相手の性格や行動パターンの理解を助ける、性格テストも実施します。

さて、カウンセリングの期間ですが、認知行動療法の利点は問題解決が比較的早く望めることですが、その人の問題やその根の深さによっては長期になることもあります。また、自分なりにゴールが達せたと思われたときが終了時にもなります。ただ、状況によっては、もう少し続けるようとアドバイスすることもあります。

* カウンセリングの賢いうけかた *

クライアントには消費者として、カウンセラーやカウンセリング手法などを選ぶ自由と権利があります。カウンセリングを中止したり、他のカウンセラーを選ぶこともその例です。カウンセリングを進めていく上で、もしどうも自分の目的や期待にそぐわないな、と思ったらためらわず相談しましょう。それによって、お互い話し合いを通じゴールや方針の再設定をしたりと、解決の大切な手立てになるからです。

カウンセリングの成果は、いかにお互いコミュニケーションができるかにかかっています。ここではカウンセリングのプロセス事体やカウンセラーに対しての気持ちや反応、または今まで誰にも打ち明けたこともない事柄なども含みます。ただしそういったことを勧めることはあっても、強要することは決してありません。どれだけ何を話すかはクライアント次第です。理想としては、お互いにゴールを決めそれに向けてどれだけ近づいているかを自由に話し合えることも大切です。ときにはカウンセラーに不満を持ったりすることもあるでしょう。そういうときこそ自分の気持ちや考えを話してみてください。お互いに問題を理解し解決することで、貴重な学習体験になるはずです。

また、思った通りの効果が感じられ、“もうカウンセリングは必要ない“と言う時点に到達したらそれも知らせてください。そこで、お互いにこれまでの成果をまとめ、終了後の事も含めてお話しに入ります。

* プライバシーについて *

カウンセリングにおいてもっとも大切なのはクライアントのプライバシー厳守です。(サイコロジストの義務として、法律で定められています。)これがあってこそ安心していろいろなお話ができるわけです。たとえ、あなたの両親や家族の方が電話してきてもあなたがカウンセリングを受けていることすらお知らせする事はありません。(この場合、家族や他の人に、あなたの件について話してよいと、あなたが文書で指示してはじめてそうします。 このように、法で定められた例外を除き、クライアントのプライバシーの権利は守られています。

* サイコロジスト(Psychologist )とは *

米国では各州で、サイコロジスト(Psychologist)と名乗り、仕事をするには免許(License)が必要です。お医者さんと同じように、州法で定められた厳しい審査、許可のもとに専門家として働くことができるのです。またこの免許を持たない者が、”psychology,” “psychological,” “psychologist” (カリフォルニア州では、サイコセラピスト,Psychotherapist,も含む)などの名称を使い仕事をするのは違法です。

一般に、免許を持ったサイコロジストは、臨床関係(心の問題・病気を扱うこと)の仕事が許可され、免許取得には、心理学のある一定の分野、特にCounseling Psychology, Clinical Psychology, School Psychologyなどで博士号(Ph.D., Ed.D., PsyD.)を取得、またその後も臨床の実習が義務付けられています。その上、米国、カナダ共通実施の心理学全分野の試験に合格後、さらに自分が開業する州の試験(ワシントン州を例に取ると、口答試験で臨床知識と、州法の知識及び職業倫理が問われる)に合格してはじめて合法的に「サイコロジスト」と名乗り、カウンセリング・サイコセラピー、または心理テストなどを行うことができるのです。

* Dr. こうづのカウンセリングに関する経験は *

過去8年以上の間、主に、米国各地の大学カウンセリングセンター、また、高等学校、総合病院のアルコール・薬物依存症治療病棟等で、心理・行動診断、カウンセリング、サイコセラピーを行い、現在の個人開業に至っています。

さらにカウンセリング心理学者として、広域な心理研究を続けてきました。非行の危機にある青少年への援助、大学生の教授に対する評価の要因のリサーチに始まり、特に力を注いだのは異文化に関する研究で、例として、共感が向社会性に及ぼす影響の国際比較、日本におけるドメスティックバイオレンス、日本人留学生の米国での心理的適応と世界観の関連の研究などがあります。これらは、本、学術誌で出版され、学会(米国心理学会、国際心理学会)でも発表されました。

また最近では、アーカンソー大学のカウンセリングセンターが NAFSA の後援で行った、留学生にありがちなメンタルヘルスの相談事を翻訳し、ブックレット・パンフレットにするという、プロジェクトにも加わりました。

Dr.こうづは米国心理学会の正会員です。

* Dr. こうづへのカウンセリングの申し込み *

予約制になっています。ご予約は、E-mail でもどうぞ。(ご存知のようにe-mailは完全にプライベートな通信手段ではないので、心配な方はお電話をおすすめします。) 現在のところ、火曜日から金曜日の10:00AM から7:00PMが、カウンセリングの面談時間になっています。

また、(206) 227-4913 にお電話下さい。メッセージは常時ボイスメールで受け付けておりますので、お名前、電話番号、お電話をお返しするのにご都合のよい時間帯を指定していただければ、その日のうちに、夜間と週末を除いて、折り返しお電話いたします。